【書籍レビュー】第6章① 住宅ローンを利用し、物件を購入する_自宅は住居付き収益物件を買いなさい 住宅ローンで不動産投資を行う方法

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タイトル:自宅は住居付き収益物件を買いなさい⑧

引き続き、本書「自宅は住居付き収益物件を買いなさい 住宅ローンで不動産投資を行う方法」の第6章の内容を見ていきたいと思います。

第6章は少し長くなってしまったので、2記事に分けて記載します。

【第6章 住宅ローンを利用し、物件を購入する】

・新築か、中古か?

【概要】

真は物件探しに没頭する中で、土地から仕入れて新築するか、中古物件を買うかで迷っていました。

ただ新築は、土地の購入から建物引き渡しまで多岐にわたるステップがあること、建物引き渡し直後は入居者がいないことから、中古を選ぶことに。

客付の面に関しても、時代にあったリフォームをすれば問題ないと考えました。

【感想】

新築か中古かは非常に迷うところですよね。

2011年当時だと、中古で回る物件もそれなりにあったかと思いますが、2018年現在だと、新築の方が良いという判断もあると思います。

そして何より、住居付き収益物件(いわゆる賃貸併用住宅)って、中古市場で圧倒的に物件数が少ないんですよね。しかも自分の希望の立地や、さらに希望の間取りなんてのを考え出したら、まず理想の中古物件には辿り着けません。

単純に収益だけを考えれば検討に値する物件もあるかもしれませんが、なかなか自分も住むとなると中古は難しいかなあ、というのが僕の感想です。

・中古物件よりも新築物件のほうがじつはトラブルが多い?

【概要】

真の友人が立てた新築物件のトラブルについて、数件記載されています。

具体的には、トイレのトラブル、雨漏りトラブル、地盤沈下、業者の倒産などが記載されています。

【感想】

この部分については、個人的にはやや同意しかねる所があります。

まず、トイレや雨漏りのトラブルですが、現在新築物件は建築業者に10年間の瑕疵担保責任がありますので、それ程多くこのようなことは起きないと考えられます。

施工ミスがあれば10年に渡り瑕疵担保責任を追う必要があり、業者としても辛いからです。もちろん修繕毎に毎回立会い等は必要ですが、それは新築でも中古でも一緒です。

また10年以内であっても1度でもオーナーの変更があると瑕疵担保責任はなくなります。本書では5年程問題なく立っている中古を買えば良かったと言ってる方がいるとの話がありますが、中古物件では建築業者には一切瑕疵担保責任を問えません。

また地盤沈下については、昔沼だった埋立地に新築したとありますが、そもそもがアホです(笑)それくらい調べれば分かるはずでそんな土地を選んだのが間違いです。

業者倒産についても、施工費用を一括前払いで払ってしまった方の例が出てますが、普通は分割です。通常銀行借入で行う場合、土地から仕入れての新築はまず土地金額の融資があり、その後建物の進捗に伴い2~3回の分割融資となるので、そもそも普通は一括での支払い出来ません。

この方は現金をお持ちだったため業者に狙われたのかもしれませんが、一般的にはそれ程起こりえない事象ではないかと思います。

この部分に関しては、新築ではなく中古物件の購入に合理性を持たせたい為に記載したのではないかと、少し僕は感じてしまいました。

・新築物件は割高である

【概要】

新築物件は、本来の物件価格(土地値+建物価格+建築業者の利益)販売業者の販売員の給料や広告費が乗せられており、割高になっているとの話が書いてあります。

【感想】

「一般的に」新築物件が割高なのは間違いないですね。新築ワンルームマンションなんか買ったらほぼほぼ損するというのは、この販売員の給料や広告費が乗っかってるからです。

新築をやるのであれば、土地から仕入れて建築業者も自分で探してアパート等を建てれば、建築業者への利益だけになるので、まだ戦える物件になるかと思います。

・競合が少ないのでのんびり探せる物件とは?

【概要】

真は毎日3時間程ネットサーフィンをし、オーナー使用部分が50%以上の物件を探します。

しかしオーナー使用部分が50%以上の物件の売り物が、他の物件に比べ非常に少ないことに気づきます。真は、売り物が少ない=手放す必要がないと考えます。

また自分自身が物件に住む為、他の物件より収益性が下がり、通常の不動産投資家の考えとは異なることから、このような物件を探している投資家が少ないことにも気づきます。

物件数も少ないが、それ以上にあしが遅い、これは真にとっては朗報でした。

【感想】

所謂賃貸併用住宅は、市場に出回る数はかなり少ないと考えられます。考えてみれば分かることですが、自分が住んでいますから、転勤等余程な事がない限りオーナーが住み続けます。

更に家賃収入もあるため、住宅ローンの返済は全くないか、もしくはあってもそれ程多くにはなりません。

その為かなり高い確率で、破産しません。

入居者がいる限り、持ち続けて殆ど問題がないでしょう。

故に市場に売り物件は少ないです。個人的には賃貸併用住宅を建てるなら、新築が意外とオススメだったりします。

・普通に自宅を買ったら損をするだけ

【概要】

普通に自宅を買うと、維持費や修繕費は全て自分の財布から出て行くこと、35年ローンを組むとその間ずっと固定費を払い続けないといけないことに真は気付きます。

もし仮に将来の収入が不透明な状態になると、望むような家庭環境を放棄する必要性が出てきたり、自分のやりたいことができなくなる状況を作り出してしまうとも思いました。

【感想】

これは真の意見に同意です。35年という途方も無い期間のローンを組むにも関わらず、その全てを給与所得から支払えるとは、僕は到底思えません。

しかも最近は夫婦ペアローンで、しかも40歳くらいから35年ローンを組む等、正気の沙汰ではないような人々が増えています。

お金を貸す方も貸す方ですが、やはり身の丈にあった住宅ローンにするか、給与所得以外からの収入がある形での自宅購入(賃貸併用住宅)が無難だと思いました。

次回は、第6章② 住宅ローンを利用し、物件を購入するを見たいと思います。

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