続いて、本書「自宅は住居付き収益物件を買いなさい 住宅ローンで不動産投資を行う方法」の第1章の内容を見ていきたいと思います。
目次
第1章 不労所得を目指す
・労働所得は体力次第。かつ実りが少ない
【概要】
その昔、真は派遣社員として働く傍ら、夜は友人の居酒屋でバイトを行い、収入を増やすことを試みますが、半年ほど経った頃、体調を崩します。
治すためには仕事を少し休む必要がありましたが、契約社員のような時給換算で働いている真は仕事を休むと収入がなくなることを痛感します。
若いうちはまだ体力があるから良いかもしれないが、老後働けなくなったらどうするのか?年金も当てに出来ず、労働収入だけではいけないことに気付きます。
【感想】
真のこの気付きは、契約社員や派遣社員だけでなく、多くの日本人に当てはまることではないでしょうか。
それこそ正社員であってもいつ体調を崩し会社を休んだり退職したりしないといけなくなるかわからないし、そもそも会社が永続的に存続する時代でもありません。
皆、薄々は気付いている、でも実際問題としては自分の身に降りかかってきていないため、実感がなく行動に移せないでいる。
でもこの気付きを行動に移せるかどうかで、それこそ10年後20年後、違う未来が待っているような気がします。
・株やFX投資を始めてみる
【概要】
労働収入だけではいけないことに気づいた真は、まずは株やFXにチャレンジしますが、ことごとく失敗、折角貯めてきた貯金を失うことになります。
次にチャレンジする投資については、貯金を失いたくないとの思いから、①損の下限があり、②投資額を早期回収でき、③リスクをある程度コントロールできそうな、不動産投資に目をつけることにしました。
【感想】
株やFXについては私もちょこちょこやっていますが、正直不確実性が高すぎて、運ゲーのように感じています。何よりボラティリティが高すぎで、いつも板に張り付いていないといけないのがきついです。
プロローグの記事でも書きましたが、「ある程度の収入を確保しながら、時間がある生活を送りたい」と理想の生活とも相反してします。
唯一ほぼ確実に勝てるのは優良株のIPO投資&初値売り位でしょうか?もちろんほぼ当選はしませんが。。。
こういうことから、不動産投資に目を向けるというのはわかる話ですよね。
僕も株式投資⇒不動産投資の順で行いました。本書にも書いてありますが、家主はおじいさんやおばあさんが多く、正直自分でもやっていけると思えます。
・不動産投資に目を向ける
【概要】
真は不動産投資について調べるうちに、不動産投資の流れと構造を把握します。
ただそこで物件はどうすれば取得できるのかということについて、壁に当たりました。
土地をもっていない真は銀行からお金を借りて、土地や物件を購入することを学びます。
【感想】
現在は不動産投資と言えば、ワンルームマンション投資や中古一棟投資、土地から仕入れて建物を建てる新築一棟投資等、様々な方法が紹介されていますが、2011年当時どれ程これらの情報がエンドにまで流れてきていたのか、僕はわかりません。
ただ、当時でも既にサラリーマン等への不動産投資が始まっていたことを考えると、銀行からお金を借りて、土地や物件を購入するということも一般的になりつつあったのかなと思います。
・ちまたの不動産本、不動産教材は夢物語?!
【概要】
真は不動産のポータルサイトを見たり、不動産会社を訪れたりして、それなりの物件情報を集めることは出来ました。
ただ、その中で自分の理想に合う物件を見つけることはできません。ある不動産会社からは、エンドに回ってくる物件に関しては、業者がもう利益が出ないと判断した物件だとも言われました。
【感想】
この章にある、エンドに回ってくる物件に関しては、業者がもう利益が出ないと判断した物件というのは一理あると感じました。
僕も投資用不動産を探している際、ほぼ毎日ポータルサイト等を見ていましたが、なかなか良い物件に出会うことは出来ませんでした。やはりエンドに流れてくる物件はもう利益が出ない物件が多いのは事実だと思います。
ただ、やりようによっては利益が出るものもあるので、その「やりよう」を考える必要がありますよね。
僕は、業者とエンドの最大の差は、時間軸にあると思っています。業者には基本的には決算期というものが存在するはずで、個人のように長い目で物件を見ることは出来ないと思います。
エンドが利益を出すには、やはり時間を味方にするしかないと僕は思っています。それ以外にも当然抱えている人件費の差等もあるとは思いますが、やはりいかに早く始めるかが大事だと思います。
・0.1%の優良物件、いわゆる「せんみつ」は存在するのか
【概要】
なかなか優良物件に出会えなかった真はある時、とあるセミナーに参加し、更に月会費を払って会員にもなりました。しかし、半年経っても優良物件の情報は殆ど流れてきません。
後から分かったことですが、その会はかなり胡散臭い会で、主催者は不動産投資をあまり行っておらず会費で儲けている会でした。
真はその時、気付きます。「他人に完全に頼っていては駄目で、ある程度は自分で切り拓く必要がある」と。
【感想】
この章の全てが、最後の一行「他人に完全に頼っていては駄目で、ある程度は自分で切り拓く必要がある」に集約されていると思います。
ほんとどんなことをするにしても、一番大事なのは他人任せにしないことですよね。他人任せにして、うまくいくことなんてないです、絶対に。
昨今話題になっている、スルガ銀行のかぼちゃの馬車事件も、少しでも自分で調べたり、知人に相談したりしていたら、かなりヤバい案件であることくらい事前に気づけたはずです。
しかし、そのひと手間を惜しみ、不動産会社や銀行に言われるがままに契約してしまうから、後で取り返しのつかないことになるのだと思います。
次回は、第2章 銀行融資に挑戦、そして挫折を見たいと思います。